出版および出版関連産業ではたらく人々の労働組合連合体

お知らせ

135回定期大会/大会声明

出版労連第135回定期大会

大会声明

PDF:200827大会声明

 

 本日、私たちは第135回定期大会を開催し今期1年間の運動方針を確認しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的蔓延を受け、私たちの働く出版業界の職場もさまざまな変化にさらされています。この大会もオンラインでの配信というかつてないかたちで行わざるを得なかったように、労働組合の活 動の在り方も変わらざるを得ません。
 しかし、私たちの産業を魅力的なものとして発展させ私たちがよりよい仕事をしていくことに資するという出版労連の根本の方針、そして私たちがこれまで取り組んできた課題の重要性は変わりません。
 雑誌をはじめとした紙媒体の不振が続く一方で電子書籍の売り上げは伸び、流通面でも大手取次の協業化など私たちの産業はいま大きな変化にさらされています。人の動きが制限されるなか客足が遠のく書店、イベント等の自粛によって仕事が失われたフリーランスの仲間たち、等々、新たに深刻かつ喫緊の課題もでてきています。今後どのような影響が私たちの産業・社会に現れてくるのか注視していかなくてはなりません。
 今回の大会では、代議員の皆さんから13の事前発言(うち代議員3、特別代議員10)と4つの当日発言(うち代議員3、特別代議員1)をいただきました。

 

●産業にかかわる問題では、トーハンと日販の物流センターの協業化にともなう取次現場で働く出版情報関連ユニオンの仲間の状況や、雇用を確保するためのユニオンのとりくみが紹介されたほか、産業状況を把握するためのとりくみが紹介されました。

●職場環境や働き方にかかわっては、コロナ禍のもとでも安心して働ける権利の確保や、在宅勤務のルールづくり、評価・査定制度の導入に対する懸念について具体的な事例と労使交渉の紹介、など新しい課題や問題について発言がありました。また、男性優位をあらためるために「35歳モデル」の見直しの提案や、ハラスメント対策、長時間労働対策など、従来からの重要課題についても発言がありました。

●言論・表現の自由やそれを保障する憲法、コロナ禍のもとでICT化される学校現場などの教育・教科書の問題、汚染水放出など原発をめぐる問題、などについても現状やとりくみが紹介されました。

●定年延長については、賃金・社会保障対策部から定年延長についての考えを深めるためのこれまでのとりくみが紹介されたほか、定年延長だけが「年金問題」への対応ではないとの指摘や、要求化してもなかなかとりくみが進まない現状について分析が必要との意見もありました。

 

 変わりつつある出版産業、コロナ禍のもとで導入が進む新しい働き方、私たち労働組合が果たすべき役割はこれまで以上に大きなものになっているといえます。従来と同様の活動ができないからとあきらめている場合ではありません。
 今大会でもコロナ禍のもとでの組合活動の工夫について触れた発言がいくつかありました。そういった工夫をさらに重ねて新しい活動の在り方を考えましょう。リアルの集会では参加が難しかった仲間がオンラインで参加できるようになるといった、これまでにないメリットも見つかるかもしれません。
 職場に在宅勤務など新しい働き方で困っている仲間はいないでしょうか? 直接会って話せなくてもそういった仲間の声を拾い上げる方法を模索しましょう。誰かの「困った」を解決する方法を工夫しましょう。そういった声や工夫をぜひ出版労連へお寄せください。それは確実に他の職場の人たちの、そして私たちの今後の活動にとっての大きな力となるはずです。皆の結集で新しい出版労連をつくりあげていきましょう。

以上

2020年8月27日

日本出版労働組合連合会
中央執行委員会

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