出版および出版関連産業ではたらく人々の労働組合連合体

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2020年春闘宣言

2020年春闘宣言

PDF版;200214春闘宣言 2020年をのちに振り返ってみた時、出版産業で働く私たちが、将来に続く何らかの布石を打てた年になるのか、否か。 今日、第134回臨時大会で私たちが討議した2020年春闘の具体的方針は、いずれも、昨日・今日に始まった状況に対してのものではありません。毎年行われてきた、春闘という仕組みは、私たち働くものがまとまって声を上げる機会です。人間らしい生活のできる賃金水準はもとより、働きやすい職場への改善や、社会全体の問題点に対しても声を上げていく。それによって、自分を取り巻く環境を少しずつでも良い方向へと変えるため、具体的な成果を上げるのが、春闘の役割です。 掲げられた方針の根幹をなすのは、やはり賃金の問題でしょう。そもそも、出版産業は巨額の設備投資を必須とする重厚長大型産業に比較して、「設備より人に投資する」傾向があるとされ、職能を正当に評価されていると感じられた時期もありました。しかし社会全体の趨勢と無縁であるはずもなく、私たちの実質賃金は他業種同様、上向いていません。各界から良い人材を得、出版産業の発展をめざすとき、賃上げの問題は、いま働いている私たちだけでなく、後に続く人たちのためでもあります。敢えて言えば、出版労連の統一要求基準に掲げた、時間額1,500円以上、日額10,500円以上、月額210,000円以上という金額は、出版産業で働く喜びを得るための最低限のものでしかありません。出版労連に集まっている私たちだけでなく、ともに働いている人たちも含めて、この要求を実現させましょう。 さて、さまざまな要求を掲げている今回の春闘です。ハラスメントに関しては、経営に「ハラスメント防止・根絶要求書」を提出し、「防止・根絶宣言」を求めるとしています。金額を伴う要求ではありませんから、労使ともに合意しやすいのではないでしょうか。ただし、時代背景を理由としたハラスメントは労使間だけでなく、私たちの周囲にも遍く存在してきたことを思い起こす必要があります。単に労使間の問題ではなく、「社会全体の約束」とせねば、画餅に終わります。 さらに、働き方改革、定年延長問題、出版流通への支援、表現の自由へのとりくみなど、出版産業に働く私たちにとって軽重のつけられない課題はさまざまです。今回、確認しあった方針は、私たちの粘り強い交渉によってのみ、前進を得ることができるでしょう。 労働組合のよりどころは働く場とそこに集う人です。そして、そこに集う人の立場はどうあれ、仕事の面白さや達成感を得られるように環境を整えていくのが本義です。それを地道に行うことで、個々の組織を越えた大きなうねりが生まれるでしょう。さまざまな考え方を持つ私たちが集まる出版労連だからこそ、上下関係ではなく、横への緩やかなつながりを大事にできるはずです。 以上を踏まえ、私たちはここに、2020年春闘方針を決定します。要求実現に向けて足並みをそろえ、粘り強く交渉し、将来に続く布石を打っていきましょう。

2020年2月14日

日本出版労働組合連合会

第134回臨時大会

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