「出版で働く」というとき、まずイメージされるのは、出版社の社員として編集や制作に携わることでしょう。
経済産業省の特定サービス産業実態調査報告(平成26年)によると出版社は全国に3522社あり、従業員は5万8267人、年間売上は1兆9870億円です。従業員9人以下が7割強と、小さな会社が多いのが特徴です。(http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabizi/result-2/h26/pdf/h26outline.pdf)。
総務省の平成21年経済センサスでは、出版を営む会社は全国に5779社あり、従業員数は9万303人です。(http://www.stat.go.jp/data/e-census/2009/kakuho/gaiyou/gaiyou.htm)。なお、経産省と総務省の調査結果の違いは、調査対象が違うためです。
出版にかかわる産業には、出版社のほかに、本や雑誌を仕入れて読者に売る書店(本屋さん)、出版社と書店を仲立ちする取次(本の問屋)があります。出版社などから発注されて編集、制作を行う編集プロダクション、雇われないで仕事をするフリーランスも産業を支えています。最近では、電子やネットのお仕事も増えてきました。
出版社に入るには、採用に応募し入社試験や面接を受けるのが普通です。新卒採用をしていない会社でも、必要に応じて中途採用をすることがあります。編集プロダクションに入って働くこともできます。